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Channel: スポーツナビ+ タグ:帝王賞
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第39回帝王賞レース回顧

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去年のクラシック2冠馬の電撃引退のニュースが。彼に夢を託した関係者の無念やいくばくか…。しかし彼には次のステージがある。夢は途切れない。上半期の総決算は当然ダート界にもある。芝のレースとはまた違った力のぶつかり合い。中央競馬からの出走枠も増えて見応えのあるものだった。 1着コパノリッキー前走のかしわ記念を快勝。天敵とも思われるホッコータルマエも出走してきたことで展開の鍵を握る存在。スタートはやはり速くない。出していくのかと思ったが武豊Jがまずしたことは、やや外に持ち出してホッコータルマエを牽制しにいったこと。前に出るの?それとも控えるの?と幸Jに聞きにいくように。その間に内からアスカノロマン、外からクリソライトが前に出てその間に1角を迎え3番手外目をキープする。ただ折り合いを若干欠いていたが、すぐに収まる。前に2頭を行かせたことでペースは上がらず脚がたまり非常にスムーズな競馬。ホッコータルマエにしても休み明けであり、後ろは後ろで末脚自慢の馬がいることで、去年の秋のように共倒れを避けたかったのもまた事実だろう。そのまま淡々と3角を過ぎた所で武豊Jが仕掛けた。何と言うか、一瞬ワープしたように見えた。この瞬時の動きにまず前の2頭がついていけなくなる。ホッコータルマエも、コパノが動いたなら…と追いかけようとするが反応が鈍い。直線入り口ではちょっと早仕掛けかと思ったが展開に乗じて上がってきたノンコノユメに差を詰めさせない。直線はそのまま独走の3.1/2馬身差完勝。上がり3F36.1もダントツの最速。この日の勝因は色んな要素があったと思うがホームストレッチでの武豊Jの動き。まるでスペシャルウィークが勝利した春の天皇賞の時のように逃げ馬のセイウンスカイより好スタートを切っていきなり牽制球を投げつけたかのような。ホッコータルマエを牽制したことで連鎖的に差し脚自慢の2頭も動けなくした感じ。馬場もよかったが5番人気を嘲笑う完勝。ここに書いていることと武豊Jの思惑が一致しているとは到底思わないし、コパノリッキーがダート界の超一流馬であるのも紛れもない事実だからこのパフォーマンス。しかし、結果には現れない武豊Jの頭脳プレーに凄いという言葉しか見つからない。 2着ノンコノユメ今回スタートもほどよく出て、意識的にやや前を伺う感じ。道中もさしたる動きがなく淡々と進んだが、コパノリッキーの仕掛けにワンテンポ遅れ気味に連れて動くが機敏さがない分一瞬の反応が鈍い。ただ4角ではもう2番手まで上がってくる感じでコパノリッキーを射程圏に入れたはずだったがそこから差が詰まるどころか逆に突き放されたように見えた。それもそのはず、末脚自慢のこの馬の上がり3Fが勝ち馬より0.4秒も遅い。しかしこの馬の凡走だったのかと言われるとそうではない。なにせ上がり3位のサウンドトゥルーが37.6秒。鞍上が勝ったと思ったのも当たり前。自身よりいい脚を使う相手はいないと思ったはずだが…私の見方は、展開が味方しての2着。自分でレースを作れない弱味、相変わらずの後方待機。でも1番人気。弱いわけでは決してない。ただ地方交流レースのように相手が絞られ、複数ものGⅠ馬を相手にするとなると、この脚質で頭を取りきるには何かの助けがないと厳しい。人気も背負ってしまうし、このままだと年間未勝利だってありうるだろう。 3着サウンドトゥルーかしわ記念から馬体を増やした、というか回復した。好調時の乗り方そのままに差しに徹する。展開は既に述べた通りだがコパノリッキーの仕掛けに対する反応が悪い。結果は3着も勝ち負けするような場面は全くなかった。去年の暮れ頃は、ホッコータルマエの前潰しに乗じてきた感じだったが、今回はそのホッコータルマエが自分のレースに徹し展開の恩恵はなく、地力が問われた形。上がりの時計を見てもやはり本調子になかったかも。秋の復調を待ちたい。 4着ホッコータルマエ今年のドバイワールドカップ以来の実戦。好スタートからポジションを伺うが内からコパノリッキーが外に張り出し牽制。形としてはこれを見るレースにはなったが、さすがに共倒れはゴメンとばかりにプレッシャーはかけず自分のペースで進める。3角過ぎてコパノリッキーがスパート、ついていきたかったはずだが体がいうことをきいてくれない感じ。直線入り口まで抵抗を見せるがそこで一杯。馬場もどちらかと言えば良馬場がよかったかな。4着とはいえ大敗の部類。擁護できるところはあるがさすがに衰えを感じる内容だった。スピード能力が欠けてきている感じなので良馬場ならばまだ走れる可能性は残していると思う。 6着アスカノロマン最内枠からハナを切る勢い。結局外から主張してきたクリソライトをいかせて2番手でレース。いい感じで流れに乗っていたように見えたがコパノリッキーの一瞬のスパートについていけない。抵抗する場面もなく勝ち馬から3秒以上も離される大敗。う〜ん、平安ステークスを見てGⅠ近しに感じたが違ったのか?負けるにしても中身を残してほしかった。経験値という点では分が悪かったが、秋にはこの敗戦を教訓にもうワンステージあがってほしい。 8着クリソライト外枠から果敢にハナを主張。無理に出した感じでもなくマイペースを刻んだがこの馬もコパノリッキーに交わされたあと無抵抗の後退。平安ステークスやアンタレスステークスでも書いたが大物食いをできるタイプではなく人気付近の走りをする馬。ただこの馬場で2分8秒を要した内容は、この馬にも衰えが忍び寄ったか。相手に恵まれた交流重賞であっても、ぼちぼち過信禁物の域に入った感じ。

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